下北半島を行く 3

― 鍵掛岩で縁結び ―


佐井村矢越にある「鍵掛岩」は通常「願掛岩」と表記しているが、「鍵」の字がふさわしい。

村南部の牛滝から福浦、長後を過ぎると国道338号線もようやくなだらかな道になってくる。
磯谷はもう浜辺の集落だ。

<磯谷地区と案内板>
画像


やがて海岸に沿った道の曲がりの先に巨大な岩がそそり立ってみえてきた。
「鍵掛岩・願掛岩」だ!

<巨大な岩>
画像


見方によっては、男女が抱き合っているような姿の大岩石。地元では、古くからこの岩を願掛岩と呼び、信仰の対象となっていました。 
この記録は、江戸時代の紀行家菅江真澄の文章にも見られ、寛政4年(1792年)北海道旅行の途中に佐井村を訪れ願掛岩の前を通った菅江真澄は、稲荷社と八幡社が並び建つ願掛岩の鳥居に桜の枝を鍵として掛け、自分が好きな人に思いが通じるようにと願を掛けている風習があることを伝えています。 
 鍵掛岩とか願掛岩と呼ばれたこの岩は、・・・
 (佐井村商工会HPより)

「菅江真澄遊覧記」(『奥の浦々』)より

 寛政5年(1793年)春、4月4日(新暦5月13日)、桜が咲いていた。
「いそや(磯谷)村を行て、箭越(矢越)のこなたに雌矢越石・雄箭越石とて、その高さ百尋ならんがたてる巌あり。ちいさきほくら(祠)のふたつあるは、ほんだ(誉田)の神、やふねとようけひめ(八船豊受媛)を祭るといふ。二の鳥居に、木の枝をかぎとしうちかけたるは、けさうするねがひなりといふ。されば神掛といひ又鍵懸ともかくにや」



昔は木の枝をカギ形にして、この岩に投げかけたという。
男ガンガケと女ガンカケの間は平坦な草地になっていて、佐井村新観光三景「鍵掛け・縁結び」の祈願所がある。

<鍵掛け・縁結びの祈願所>
画像



この風習?は全国にあるようで、HPでみかけた静岡県浜松市にちかい曹洞宗・舘山寺の「縁結地蔵堂」に奉納する絵馬は印象的だ。

<舘山寺の絵馬>
画像




あたり一帯は園地になっていて「ケビンハウス・願掛キャンプ場・スイミングハウス」が備えられ、
矢越八幡宮に対峙するように海と国道に挟まれた巨岩の裾に鳴海要吉の歌碑が建っていた。

<巨岩と歌碑と国道>
画像


<歌碑・その1>        
画像


<歌碑・その2>
画像









"下北半島を行く 3" へのコメントを書く

お名前
ホームページアドレス
コメント